各種状況における防犯対策(連邦警察)
住居での防犯対策
(1)共通一般注意事項
○必ず覗き穴やインターフォンで来訪者を確認してから、ドアを開ける。
○家の鍵と車の鍵は別々に分けて持ち歩く。
○キーホルダーに本人が特定されるような事項は記載しない。
○玄関の鍵をなくした場合は、信頼できる業者を使用し、錠前ごと交換する。
○窓に鉄格子が備え付けていない場合は、開けたまま寝ない。
○可能であれば、アラーム・防弾扉などの警備強化をする。もし、警備関連器材を取り付ける場合は、容易に視認できる場所に設置しないとともに、第三者には教えない。
○外出する際は、家に誰かがいると見せるため、電気やラジオ・テレビ等を付けた方がよい。
○身に覚えのない小包は受領しない。
○電話を寝室に引いておく。コードレス電話がある場合はトイレの近くに置いておくのがよい。(※強盗は被害者をトイレに押し込む傾向がある。)
○子供のみが在宅の場合は強盗に襲われる可能性が高いので、普段から子供に電話は取らせない。
○短縮ダイヤルには隣人や親戚の電話番号を登録しておく。
(2)集合住宅において気を付けること
○集合住宅のホール入り口の鍵は施錠する。
○集合住宅のホールに入る際に、見知らぬ人を入れてはいけない。
○ホールの照明を確認し、薄暗い場所には近づかない。
○同階の隣人と日頃から良い関係をつくり、できれば電話番号を交換する。
○エレベーターには、見知らぬ人とは一緒に乗らない。
○子供だけでのエレベーターの使用は避ける。
○最上階に住んでいる場合、屋上に続く扉の施錠状況と屋上からの侵入口がないかどうかを点検する。
○訪問販売や予定のない工事関係者等を家に入れない。必要性がある場合は、管理人と一緒に来させる。
○玄関の扉の下から煙や水が入ってきた場合には、慌ててドアを開けずに、覗き窓で確認する。
(3)独立家屋において気をつけること
○玄関の扉を開けたまま、近所の人と話さない。中に入れるか外で話す。
○強盗を家に引き寄せないため、使わない箱などは外部から視認できる場所に置かない。
○子供には玄関の扉を開かせないとともに、鉄格子には近づけさせない。
○建物の周りや庭は出来る限り常に明るくしておく。特に玄関前の明かりは重要
○停電に備え、小さなライトを枕元に準備する。
○家族全員が自宅の庭等に出て家に誰も人がいなくなる場合は、戸締り・施錠を行う。
○車庫のシャッターは確実にしめる。
○夜、家の周辺で不審な音がした場合には、近くに強盗が潜んでいる可能性があるので、電気を付けてはいけない。
○助けを求める見知らぬ人が来た場合には、強盗の可能性もあるので、警察にすぐ通報をする。
(4)家に着いた際の注意事項
○玄関で鍵を探さない。数十メートル前から鍵を手に持ちすぐに入れるよう準備しておく。
○もし、泥棒の被害にあった形跡がある際には、家には入らず、警察を呼ぶ。
○車で車庫に入る際(特に夜間)には、車のドアは必ずロックしておき、すぐに入ろうとせず周りに不審な車や人物がいないことを確認する。もし不審な点を感じたら、警察を呼ぶ。
○車庫の扉の開け閉めは、家族に手伝ってもらう方が安全
○車は直ぐに出れるように、車の前方を前にして止める。
○車庫に不審な人が近づいて来た場合は、車の警告ブザーをならす。
(5)長期間不在にする際に注意する事項
○長期不在にすることは第三者に言わない。新聞は必ず止める。
○ドアの施錠を確実にし、出来れば、不在間に信頼できる人に鍵を預けて、時々部屋を点検してもらう。
○宿泊先の電話番号等を隣人や信頼できる人に教える。
○扉前に長期不在の旨の通知を玄関に張らないとともに、留守番電話にメッセージを残さない。
(6)強盗に襲われた場合の対応
○叫んだり、パニックにならず、落ち着いて行動する。
○可能な限り物音を立て、隣人に事態を気付かせる。
○強盗が銃を持っている場合、撃たれる危険性が高いので、保有していても銃は見せない方がいい。
○子供が泣き出したら、慰めて泣きやませる。
○抵抗をせず、動かないで強盗の指示する場所にいる。もし、金銭や高級品を要求された場合は、素直に差し出す。
○強盗の動きをよく監視し、強盗の特徴等をよく見ておく。特に、相手の声の調子、名前やその場の雰囲気を掴んでおく。(こうした情報は、じ後の捜査のため重要)
○強盗の車が視認できた場合は、ナンバー・モデル・色等を覚えておく。
○逆に強盗を追いつめた場合には、思いもよらない行動を採ることがあるので、強盗の逃げ場所にも考慮する。
(7)待ち伏せ強盗の特徴
○通常、犯人は複数で周到に準備しており、被害者の行動パターンを概ね掌握している。
○車で家に着いた瞬間が最も危険で被害に遭いやすい。
外出先での防犯対策
(1)スリに対する防犯一般
○注意が散漫になっている時に狙われるので注意する。犯人は若者が多い。
○複数で気をそらせる役、お金の在りかを知らせる役、盗む役等とそれぞれ役割が決まっており、通常、人が多数集まるところで被害が発生している。
○チャックが付いているバックがよく狙われる。肩ひもやバックの下の部分を刃物で切って中を盗む荒手のスリもいる。
○ウエストポーチは比較的安全
○リュックサックの中には、貴重品は入れない。できるかぎり、荷物は、身体の前においた方がよい。
○給料日によく発生する。(※当地の給料日は通常1日~10日)
○車の中で時計や指輪等つけた腕を外に出さない。
(2)各場所における防犯対策
(イ)道端で注意すべき事項
○身分証明書・クレジットカード、キャッシュカード等は一つにまとめて持ち歩かない。
○歩道を歩く場合は、車の動きと対面する方向に歩く。
○照明が十分でない道路を通行するときは、塀のある側は歩かない。
○道が悪いところは避け、行き止まりや人通りが少ない場所には行かない。
○強盗を装っている場合もあるので、物乞いに注意
○何者から急に暴言を吐かれた場合は、その場を直ぐに立ち去り警察に行く。
○見知らぬ人に衣服の汚れ等を指摘され場合には相手にせず、その場を立ち去る。
○子供と手を繋いでいたり、荷物をもって手が塞がっている場合には狙われやすいので、知らない人が近づいてきた際には相手にしない。
○知らない人に道を尋ねるのはリスクが高いので、不慣れな場所に行く際は、事前によく道を研究する。もし、道がわからない場合には、警察か店の人に聞く。
○尾行されていると感じた際には、曲がって近くの店に入り、追尾をかわす。
(ロ)店での一般注意事項
○店の前でエンジンをかけたまま止まっている車があり、更に店の従業員が何か不審な動きしたり不審な者がいる場合には近寄らない。
○外を不審に眺めている2~3人のグループがいる場合は、仲間の可能性があるので注意する。
○店の中で、セーター・新聞・ジャケット等で腕を隠している人がいる場合は、銃をもっている可能性があるので注意する。
○店に行く際は、大金は持たずに必要な額のお金を持っていく。
(ハ)レストラン利用の際の注意事項
○喫茶店やレストランでは、入口付近の席を避けるとともに、バックを椅子に掛けたり、デーブル上や地面に置いたりするようなことはせず常に身体に接触させておく。
○不審な人が近づいたと感じた際は、鞄等はしっかりと保持する。
○クレジットカードで支払う場合は、サインをする前に領収書をよく確認する。
(二)金融機関利用の際の注意事項
○自宅に近い銀行を利用する。いつも決まった日や時刻に利用しないなど行動パターンを一定化しない。
○多額のお金を出し入れする際は、複数で行く。特に妊婦や老人は狙われやすいので注意する。
○出来る限り自然にふるまい、多額のお金を持っていることを悟られない。
○銀行中で犯人グループに知らせる役がいることがあるので、多額のお金を銀行で引き下ろす際には、銀行内に敷居のある場所を準備してもらう。
○銀行から出た際は、銀行前で待っているタクシーには乗らない。レミースを呼ぶか自家用車を利用する或いは知人に時間と場所を指定して向かへに来てもらう
○銀行の前でフルフェイスヘルメットをかぶっているバイクには気を付ける。
○ATMを利用する際は、周りに不審者がいないかどうかよく確認する。
(ホ)空港での注意事項
○鞄を手から離さず、スーツケース等は、常に、目の届くところに置く。
○見知らぬ人に時間等を尋ねられた場合は、所持品に注意を配り気を抜かない。
○空港からの移動は、空港内のカウンターにあるレミース会社を利用する。
公共交通機関利用時の防犯対策
(1)公共交通機関利用の際の一般注意事項
○バス・電車・地下鉄の中でスリがたくさん発生しており、通常、スリは組織的に行われる。
○公共交通機関に乗る際は、自分のポケット、バックに注意し、スリが逃げやすいため、ドア近く席に座ったり、ドアの前には立たない。また、乗車の隙をつき、盗みを働くケースもあるので注意が必要
○乗車中に故意に押された時は、スリに狙われているため、大声を出す。
(2)電車・地下鉄を利用する際の注意事項
○早朝・深夜など、乗客が少ない時は、乗客のいない車両は避け、他の乗客と行動を共にする。
○駅構内で、ポーターをなりすまし荷物を盗む人がいるので注意する。なお、沢山荷物がある時は、知り合いなどについて来てもらい努めて助けを借りる。
○駅のプラットホームでスリが多発しており、押されて線路に落ちることがあり非常に危険なため、特に縁には立たない。
(3)バス利用の際の注意事項
○泥酔したグループが乗ってきた際は、トラブルになる可能性があるので、距離を保ち最寄りの停留所で直ぐに下車した方がいい。
○早朝にバスを利用する際は、近所の知り合い等と乗る時間を決めておき、一緒に乗る。
(4)レミース・タクシー利用の際の注意事項
○ドアをロックし窓は確実に閉め、運転手にも同じように要求する。
○走行中、運転手が指示したとおりの道を通っているかどうか確認する。
車を運転する際の注意事項
○常に窓は締め、ドアはロックする。道を聞く場合は、声を聞くため、窓を少しだけ開け、エンジンつけたままにし、いつでも発進できるようにしておく。
○信号機で頻繁に停まらないよう常にスピードを計算し走行する。
○運転中は、高価な時計・指輪等はつけない。
○荷物がある場合には、座席の上に置かず、外部から直接目視できない床に置く。
○車が故障した場合は、道端に停めずにサービスステーション又は修理工場に直接持っていく。
○パンクしていると他人が教えてくれた場合は、人がいる明るい場所に移動し点検する。
○女性や子供が道に横たわっていたりや道路上に障害物がある時は、強盗が待ち伏せしている可能性があるので注意する。
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